杉並ゆかりの文化人アーカイブ映像集
コミュかる・こぼれ話
「コミュかる」は、「コミュニケーション」と「カルチャー」を用いた造語で、2012年に創刊した杉並区の文化・芸術情報紙です(年4回発行)。区内での公演・チケット情報や文化人のインタビューをご紹介しています。
本コーナーでは紙面には掲載しきれなかった写真や「こぼれ話」を掲載しています。
マシュー・チョジックさん
2024年12月21日発行「コミュかるVOL.69」

Q1:ニコラス・ケイジさんのコメントまであるご著書『マシューの見てきた世界』には、ご家族とのユーモアあふれるエピソードが詰まっています。マシューさんにとって、ご家族はどんな存在ですか?
昔は反面教師!子どものころ僕は、父や母に対してもっと働けばいいのに、なんて思っていました。おかげで僕は、1日15時間くらい働く働き虫になっちゃいました(笑)。今思えば、両親は人生を楽しむのがとても上手。見習うべきでした。そして教育博士で読書の学校をつくった祖父からは、速読を叩き込まれましたが、それよりも時間をかけて本を読むことが好きになりました。いま僕は自分の学生たちにも、本はゆっくり楽しんで読むよう指導しています。大人になって感じるのは、アマノジャクな僕を、いつでも温かく見守ってくれる家族だな〜ということです。
Q2:多くの分野で活躍されていますが、マシューさんの頭の中はどうなっているんですか?
すごく単純です。色々やっているように見えるかもしれませんが、実際は全て人々の「物語」の消費に関わる仕事です。大学、映画、出版、テレビなどフィールドは違いますが、僕の頭の中はいつも物語を分析したり、伝えたり、つくったりしています。
Q3:最近、長編映画をつくっていらっしゃいますが、その魅力や苦労は?
めちゃくちゃ大変なところです。僕は今回、自分で脚本、監督、映像編集をしていますが、あらゆる表現手法が映画には凝縮されています。脚本執筆や編集作業には孤独で過酷なところもありますが、映画は多くの人たちと一緒にチームでつくるものなので、楽しいですね。僕一人では思いつかない新しい発想や、いろんな人の愛情が作品に注がれていきます。ジャングルみたいな道なき道を重い機材を担いで行った先に、すごく素敵な景色が広がっていたり。難しいからこそ面白い。全ての苦労が最後には喜びに変わると思っています。

左から プロデューサーのマット・シュライさん、マシューさん
Q4:役者としては、今年5月公開の映画『紋(もん)の光』で、和服姿で江戸弁を話されていましたね。
現代の東京弁もままならない僕が、江戸時代の言葉を話さなければならなくて、ご想像どおり苦労しましたよ(笑)。でも、江戸弁指導の先生が根気よく僕につき合ってくれたので、演じ切ることができました。リアルな人生ではあり得ないことも経験できるのが、役者の面白いところ。オファー、お待ちしています。

左から マシューさん、『紋の光』のその他のキャストの方々、監督
著書『マシューの見てきた世界』の3篇を無料公開中です。是非ご覧くださいね!
https://www.ele-king.net/books/006718/
プロフィール
マシュー・チョジックさん
1980年アメリカ・コネチカット州生まれ。杉並区在住歴16年。『世界まる見え!テレビ特捜部』でお馴染み。アート系出版社「Awai Books」を経営。テンプル大学教員。日本文化を研究し、ハーバード大で修士、英・バーミンガム大で博士号を取得。ライター、役者、映画監督としても活動中。著書に『マシューの見てきた世界』がある。
「コミュかる」は以下の杉並区役所公式ホームページでお読みいただけます。
https://www.city.suginami.tokyo.jp/kusei/bunka/johoshi/1094866.html